【路上観察】街に隠れたキャラクターたちを探せ!【ミチキャラ】(211019更新)

路上に隠れたキャラクター特集 読んで面白い

このブログへのアクセスありがとうございます。

この記事はグラフィックデザイナー歴20年以上、面白美術計画支配人・ネコヒートが書いています。

今回のテーマは、主要テーマのひとつである「路上観察」です。

最近では、道路も建物も看板も洗練されていくばかりで、ユニークで味わいのある「路上ブツ」がどんどん消えていっています。

たまに見かけませんか?

いや、感じませんか?

散歩の途中とか…はじめて行った旅行先で楽しく歩いているときとか…思ってもいないタイミングで目のハシに一瞬映ったような気がするキャラクターの存在に…。

しかし、興味のないものは、脳は認識しないらしいんですね。そのまま素通りです。

今回ネコヒート では、そんな「誰からも見向きされない」「いるのかいないのかわからない」「賞味期限が切れた」「カワイイのかどうかさえワカらない」キャラクターたちをご紹介していきたいと思います。

今この瞬間も路上のどこかに、誰からも見てもらえず、ひっそり隠れているキャラクターたちはいて、思ったより多くのキャラクターたちが誰かに見つけてもらえるのを待っている気がしてなりません。
なんせ、すでに透明な存在になってしまっている彼らは大変探しにくいのです。

そんな路上に自信を失って潜む寂しげな彼らを、わたしは親愛の情を込め「ミチキャラ」と呼ぶことにしました。

この企画を通じて、果たして何匹の「ミチキャラ」が、見つかるのでしょうか?

 

 

さあ、さっそく捕獲報告があがってきました。

とある、土曜日、埼玉県の西川越駅近くを歩いていた時のこと。

住宅街のなかに、廃墟のような建物を発見しました。エンジ色の三角屋根が特徴のちょっと洋風な平屋建て。

そこで捕獲に成功した「ミチキャラ」の記念すべき1匹目は、なんと「パンダ」でした。

看板の片方がパンダの形にしっかり型抜きされているのはけっこう珍しいデザインですね。店主の執念、いや「こだわり」を感じてしまいます。お金もかかったんじゃないかなぁ。

パンダの造形(キャラクターデザイン)も昭和レトロっぽい時代の大らかさがあってとてもいい!

あと、この看板、配線が見えるので、現役のときは電気がついて光ったんでしょうね。見てみたかったなあ。

そして、実は、お店の入り口を挟んだ反対の場所にももうひとつ看板が立っていて、黄色い地に赤い文字で「ラーメン」と書かれており、その横には電話番号とともに「朝日屋」と書いてありました。

「朝日屋」さんという屋号の、ラーメン屋さんだったようです。

パンダの口の形が「ひ」の字になっていた理由は「朝日屋」さんの「ひ」をイメージしたのかもしれませんね。

さて、この「朝日屋」さん、サビれ具合といい、パンダを看板のモチーフにしているところを見ると、ひょっとすると、あの「昭和のパンダブーム」からあったお店なのでしょうか?

それならば、だいぶ歴史が長いお店ということになりそうです。

日中国交正常化記念事業の一環として、上野動物園にはじめてパンダが来たのは、1972年(昭和47年)のこと。

もしも、「朝日屋」さんがその頃からあったのなら、なんと、もう49年前!

半世紀もの前、この地域の食を担い、西川越の発展を見てきたお店が今こういう姿に…と考えると、とても感慨深いものを感じてしまいます。

ワビサビの、「寂び(さび)」のような感覚を感じてしまうのはわたしだけでしょうか?

今回は、「ミチキャラ」の1回目にふさわしいキャラクターが見つかり大満足の路上観察でした。

 

「ミチキャラ度」採点(5段階評価)
レトロ:★★★(デザインの味わい深さ)
凝り度:★★★★(デザインの凝り具合)
透明度:★★★(いかに風景に同化しているか。気づきにくいか)
切なさ:★★★(歴史・寂びを感じるか)
※捕獲場所:埼玉県 西川越駅周辺


ところで、ヒーロー戦隊ものと言いますと、「ゴレンジャー」「サンバルカン」くらいしか記憶にはありませんが、1980年はじめ頃までのヒーロー戦隊だけでもけっこういるのですね。

それにしても「ジャッカー電撃隊」は、まったく記憶にないですねぇ…。

1975年4月 秘密戦隊ゴレンジャー イエローがカレー食ってるシーンしか覚えていない…。
1977年4月 ジャッカー電撃隊 トランプのマークをモチーフにしたヒーロー戦隊。しかし、記憶にない…。
1979年2月 バトルフィーバーJ 顔がリアルでちょっと怖いですね…。
1980年2月 電子戦隊デンジマン 覚えていない…。
1981年2月 太陽戦隊サンバルカン 男三人の戦隊。これは覚えている。
1982年2月 大戦隊ゴーグルファイブ また五人に戻りました…。

ラインナップの変遷を見ていると、制作サイドがいかに苦労してキャラクターを生み出していったのかがわかるような気がしますね。

五人から三人に変え、また五人に戻す。

顔もリアルになったら、やめたり。

アイデアの出すコツで使ってみようかな♪なんて思いました。

 


4体目「アンパンマン」

この自動販売機には人感センサーが搭載されていて、人が近づくと「アンパンマンのマーチ」が流れ、「ボク、アンパンマン!」とか「みんな元気?」とアンパンマンがしゃべりかけるらしいのですが、このときは一切なかったような…。

アンパンマン1973年絵本から誕生したそう。

はじめは2等身ではない、ちょっと「青年」のようなイメージの造形で、「可愛さ」を狙ったものではなかったように見えます。

そんなアンパンマン「それいけ!アンパンマン」アニメ化したのが1988年のとき。

ここから、アンパンマン大ブレーク!

なんと、やなせたかし先生、69歳の時。

この記録は、超遅咲き出世王としてずーっと名前が残りますね。

そして、「まだ諦めていない人たち」にとっては

大きな勇気を与える存在になることに間違いありませんね。

 

そんな偉大なやなせたかし先生の言葉の中に、人生は満員電車みたいなもの…。

という言葉があります。

 

「満員電車でも乗り続けていれば、

いつか空席ができて座る機会がある。

僕なんて終点近くでやっと座れた。」

 

…染みますね。

わたしなんかは、あきらめず続ける大切さと、同時に、

続けることのむずかしさを感じてしまいます。

 

さあ、また明日からがんばろうっと!

 

「ミチキャラ度」採点(5段階評価)
レトロ:★(デザインの味わい深さ)
凝り度:★★★(デザインの凝り具合)
透明度:★★(いかに風景に同化しているか。気づきにくいか)
切なさ:★(歴史・寂びを感じるか)
※捕獲場所:埼玉県 南古谷駅周辺